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【8】発達障害のある生徒に対する後期中等教育段階の教育的支援

 
「軽度発達障害のある生徒に対する後期中等教育段階の教育的支援に関する調査研究(平成15年3月)」より 
 
 キーワード: 発達障害、後期中等教育、教育的支援、質問紙調査
 
【この研究では】

 発達障害のある生徒の後期中等教育段階における教育的支援について調査を2つ実施しました。調査1の主な目的は、養護学校、高等養護学校、高等学校における在籍状況、及び、特別な配慮の把握状況、制度的対応の有無と内容を明らかにし、この段階での取組について検討することでした。調査の対象は、都道府県及び政令指定都市の教育委員会と教育センターの59機関でした。質問紙は、担当する指導主事宛に送付し、回答を依頼しました。回収率は78%でした。調査2の主な目的は、都道府県及び政令指定都市の教育センター等の研修・相談・研究における取組の現状について検討することでした。調査の対象は、都道府県及び政令指定都市の教育センター等の71機関で、調査用紙を機関長宛に送付しました。回収率は78.9%でした。


【研究をして見えてきたこと】

 教育委員会の回答から、養護学校や高等養護学校に比べ、公立や私立の通常の高等学校においては、発達障害のある生徒の在籍状況や特別な配慮が把握されておらず、支援を行っている機関は少ないことが明らかになりました。把握されている範囲での特別な配慮としては、養護学校及び高等養護学校が「個別の指導計画の作成」、「個別指導や個別対応」、「複数担当」をあげているのに対し、公立高等学校では「個別指導や個別の対応」、「専門家のアドバイス」があげられていました。制度的な対応では「職業学科の設置」等の回答が目立ちました。

 また、教育センター等の回答からは、「高等学校の教員が研修に参加している」または「研修に対する要望がある」と回答した件数が比較的多く、これらの教員の研修に対するニーズが高いこと、一部のセンターでは教育相談の件数も比較的多いことが明らかとなりました。

 養護学校と高等学校両方の取組から、発達障害の生徒の教育課程や授業における支援の内容・方法、卒業に向けた移行支援、就職後の動向等、在籍中だけでなく卒業後も含めた後期中等教育段階において必要となる事項や課題をさらに整理する必要があると考えられました。


【研究に関する情報】

 この研究は、(独)国立特別支援教育総合研究所研究紀要第30巻にまとめました。


【研究組織】

 佐藤克敏・徳永 豊


【研究課題名】

 軽度発達障害のある生徒に対する後期中等教育段階の教育的支援に関する調査研究


【もっと詳しくお知りになりたい場合は】

 こちらの報告書は、研究所webページにて全文掲載されています。
http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/kiyo30/sato_k.pdf


【本研究紹介シートの文責】

 玉木 宗久


本研究紹介シートは、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所で行った研究を基に作成しています。