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ルールの理解が難しいのですが・・・



 中学生になったさとし君は朝教室に飛び込んでくるなり、パニックをおこしてしまいました。
 

 そこで、先生はアセスメント(子どもの様子をじっくりと見て、どんなことが このつまずきに関連しているかを考えること)をしてみました。


 さとし君の気持ちが落ち着くのを待って、先生は「どうした?」と静かに話しかけました。さとし君はなかなかことばを発することができませんでしたが、先生はゆったり構え、彼がぽつりぽつりと話すことに耳を傾けました。さとし君は、途中まで登校して体操着を忘れたことに気づいたこと、それを取りに急いで家に戻り、走って登校したこと、授業には間にあったが決められた登校時間に遅刻してしまったことを時間をかけて話すことができました。先生はその日以降、さとし君が登校する際の様子を観察することを続けました。そうすると、朝から息をはずませ大量の汗をかいていることが度々あることに気づきました。

 絵文字:矢印

 ここで行われたアセスメントのポイント!

 絵文字:チェック

規則を守ることは大切であるが、それが過度になり柔軟に対応できなくなっていることがないか、学校での観察や家庭との連携で把握する


 推測できるつまずきの要因

 絵文字:緑

規則やモラルにこだわり過ぎる(後記する教条的、あるいは教条主義的である)

 絵文字:緑

対応を柔軟にする自己コントロールが弱い

 絵文字:緑

体験や感情を言語化することが難しい


指導編


 
 アセスメントに基づいて、担任の先生は、次のような指導を行ってみました。

 A.  学校生活の中で起こるパニック場面を記述する。その際は、時間をかけ本人のペースにあわせて話を聞き、規則を守ることにこだわり過ぎていることがほかにもないか留意する
 B.  保護者と連絡を取り、ルールの理解について家庭で気づいていることがあるかをたずねる
 C.  さとし君のように、登校時間を守りたいという気持ちは大切であることを学級全体に話すとともに、遅刻してしまった場合はその原因を考え、遅刻を繰り返さないようにすることが大事なことを話す
D.
 本人とは、登校時間を守るためにどうしたらよいかについて一緒に考える時間をもつ

 担任の先生が行った指導の意味

 絵文字:緑

A、Bのように学校と家庭が連携することで、規則を守ることが過度になり、柔軟に対応できなくなっていることがないか、気づけるようになります。 

 絵文字:緑

Cによって、パニックを起こすことに理由があること、それが規則を守ろうとすることによるものであることを学級全体に説明することで、本人の几帳面さに積極的な評価を与え、本人に対する仲間の理解を深めることができます。

 絵文字:緑

Dのような取組をすることで、規則を守るためにどういう工夫をすればよいかを一緒に考え、対応の仕方の柔軟性を徐々にひろげて いくことができます。


 
【文責:大柴 文枝】